止血作用 村上 円博士 村上歯科医院



私がアルカリイオン水を使った動機は、もともと病弱であった私個人の健康のためだったのですが、酸性水に止血作用、痛み作用が著効なのを知り、歯科医療に応用したわけですが、予想外の好成績を収めているので治療例を紹介しましょう。
抜歯手術後の処置として、酸性水で抜歯窩創面を洗浄することによって、軽、中程度の出血に対して日病に不思議な程の止血作用をみました。また強い出血に対しても他の止血法と併用することによって好結果を得ました。止血処理後はアルカリイオン水で中和洗浄することが大切で、創面の治癒を大いに促進し良性肉芽組織を増生を助長する好成績を得ました。
その他、排膿、出血をともなう歯顎部性の支持組織炎、即ち歯槽膿漏症に、またカゼおよび歯性の咽喉部、鼻腔部粘膜の消炎、切開創の洗浄、智歯周囲炎の最盛期には疼痛を緩和し、排膿を抑制し止血の作用を強力にするなどの治癒例を数多くみています。
さらに治療末期および保健のために、これらの粘膜にアルカリイオン水を噴霧、洗浄、含嗽などはきわめて有効です。
それでは著効な治療例を紹介しましょう。患者は4歳の男子でした。自動車事故で上顎左側の前歯部に2.5センチにわたって歯槽骨が露出白濁しており、来院する以前に10日間ほど某外科に入院治療していたのですが、全くひどい傷でした。来院の日から酸性液で5〜10分含嗽させ、4日間は抗生物質を投与、20%酢酸銀を塗布し、その後は約9回の洗浄にコーチプンバスターに葉緑素を加え塗布、約1ヶ月間毎日アルカリイオン水を使用したところ11月1日に約1cc四方の腐骨がきれいに分離してその下から再生したきれいな再生粘膜組織をみることができました。これはほんの一症例にすぎませんが、その治癒力には驚かされる。また治療前の準備のために患者にアルカリイオン水を投与していると、思わぬ胃痛の解消、食欲が出る、血色がよくなる。疲労がとれる、便秘がなくなるなどの治験例が平均的なデーターであり出血向性が少なくなってきます。





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