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水Navi---驚異のイオン水健康法 第ニ章 驚異の電解イオン水《還元水》

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《還元水》 胃腸病にきわめて有効!

胃腸病は万病のもとといわれる。事実そのとおりで、食べ物を消化して、生命を保つために必要な栄養を摂り入れる大切なところだけに、その調子のよしあしは、直ちに健康に影響する。とくに慢性の胃腸病は身体の各器官のいろいろな病気を誘発したり、併発したりしてとかく天寿を全うすることができなくなる。
ひとくちに胃腸病といってもピンからキリまでいろいろあるが、一般には食生活の乱れと不養生、不摂生の結果おこることが多い。したがって、その治療や予防も、これらのゆがみを正すことが根本であって、いたずらに枝葉末節にこだわって症状を追いかけまわしている対症療法は、あくまでも脇役として考えるべきであろう。
昔からいわれているように「病は口から入る」とのことわざどおり、すべての災いは確実に口から入る。味覚におぼれやすいのは人間の常。とかくおいしいものがあれば、そればかり口にし、食べすぎや偏食をしがちになる。元来、私たちの口から入ったものが完全に消化、吸収されて血となり肉となって、余分なものや残りかすが、とどこおりなく全部対外に排除されるなら、病気になどなるわけがない。
だが、何事にも限度というものがある。「過ぎたるは及ばざるが如し」と昔の人はうまいことをいったもので、たとえどんなに大切な栄養素でも、食べすぎてしまえば消化、吸収も悪くなり、代謝の過程で各種の有害物質を生じたり、残りカスが排泄しきれないまま体内に残って病気のもととなってしまう。不足も困るが、どちらかといえば、余分にとりすぎたほうが、とかく病気になりやすい。「腹八分は健康のもと」ということわざを、ここでもう一度思いおこしていただきたい。
さて、万病のもとといわれる胃腸病を治すにはどうしたらいいか。これまで、じつに数かぎりないくらいの薬が開発され提供されてきたが、いずれも対症療法的なものばかりで、体質改善に役立つものは一つとしてないのが現状である。急性胃炎や胃酸過多症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性腸炎、さらには乳幼児の消化不良、その他、慢性の胃腸病などの消火器の病気のすべては、酸性体質からきている。この酸性体質に手をつけずに、症状だけを治そうとしても、それは無理というもの。
消化器系の薬の中には、“中和”という目的で、多かれ少なかれ重曹が必ず使用されている。重曹はご存知のように制酸作用が強く、上手に使えば胃痛や腹痛なども軽減消失し、古くから使われている名薬だが、連用すると胃の粘膜を溶かし、とくに胃潰瘍などでは胃穿孔という重大な症状さえまねきやすくなる。ここあ重曹の泣き所なのだが、この欠点を補って登場したのが電解イオン水《還元水》なのである。
臨床経験によれば、これまであげた胃腸の諸病は、症状の軽重により若干の相違はあるものの、電解イオン水《還元水》を服用すれば、いずれも経過を短縮し、すみやかに好転する場合が多い。ことに消化不良症や胃酸過多、急性胃炎や胃潰瘍、慢性胃炎、慢性腸炎などにはすぐれた効能をあらわすことが多いので、私たちイオン水の研究仲間の間では好んで使用している。
これは医学的にみて、イオン水が酸を中和し、町内の異常発酵を制して、本来の胃液のアルカリ性を保つことによって、消化・吸収に必要な分解、合成などがスムーズにおこなわれ、自然治癒力を高めて、病気の治療に好結果をもたらすものと考えられる。

《還元水》 急性胃炎と慢性胃炎

暴飲、暴食や不規則な食べ方、不摂生、その他、刺激の強い飲料や香辛料の飲みすぎ食べすぎ等がもとで、胸焼けや胃部の痛みを訴えたり、時にはいたりの症状を呈することがある。また、薬害による場合もかなりあるので、むやみやたらに素人が下剤や抗生剤を服むのは「生兵法は怪我のもと」で関心しない。
急性胃炎は、これまでは胃カタルといわれたものである。これは食事をひかえ目にして養生すれば難なく治るものだが、素人判断で、大したことはなかろうと、タカをくくって養生を怠ると慢性胃炎に胃炎に移行し、長年かかってもなかなか治りにくいものとなってしまい、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、はては、胃がんなどの原因ともなりかねないので、医師の正確な診断にしたがって治療すべきである。
私は電解イオン水《還元水》を一日200ccから始めて次第に増量し、500~800cc程度を空腹時に用いて、治療日数を短縮している。とくに慢性胃炎の場合に著効が認められる。

《還元水》 胃潰瘍と十二指腸潰瘍

暴飲暴食や甘味料、アルコール、冷たい飲み物等の食べすぎ、飲みすぎで、胃の分泌能に異常をきたし、とくに胃酸の分泌が多くなって胃粘膜の炎症や栄養障害の結果、胃がただれてしまい、食後、ほぼきまった時間に痛みを歌えるようになると、もはや急性胃炎を通り越して胃潰瘍の疑いが濃厚である。
十二指腸潰瘍の場合も、原因や症状などほぼ同様だが、この場合、痛みは食後3~4時間か空腹時におこるのがふつうだ。
両海洋は、ともに、便を検査すると、たいてい潜血反応があり、胃潰瘍では時に吐血する場合もあるが、十二指腸潰瘍の場合は下血となって、便の仲にタール様の黒ずんだ血をみるようになる。
これらの消火器潰瘍は、心痛やストレス等、心の不安定に起因する場合が多いことが知られている。家庭内の不和や職場の対人関係のトラブル等に注意し、たえず和やかな心で自立神経の失調をきたさないよう注意することが肝要である。
胃潰瘍の疑いのあるときは、レントゲン検査はもちろん、胃カメラや直接胃の中をのぞき見する方法などの精密検査があるので、早期に発見してないか手気に治療するのが原則だが、症状によっては思い切って外科で胃の一部を切除、もしくは全摘をおこなうこともやむを得ない。ただ電解イオン水《還元水》を早くから服用していれば治療率がよく、著効を奏する場合が多いので、ぜひこれを試みるべきであろう。
胃の大部分を切り取ったり、全摘をおこなったりすれば、手術による侵襲が大きく、食物の消化・吸収が著しく阻害されるので、なるべく早期に発見して食養生と治療を加え、手術に持ちこまないよう極力警戒すべきである。

《還元水》 不思議なくらいの快便が!

老人になると、とかく腸の蠕動運動が鈍くなって便秘をすることが多くなる。白米のようにモチモチして粘りのある主食には、副食物として繊維のある野菜、海草、果物などを、つとめて食べる必要があるのに、これを守ろうとしないからである。そのうえ、適度な運動を怠るため胃の蠕動運動が悪くなり、腸が弛緩して、始末の悪い常習性の便秘になってしまう。
ことに女性の場合は、放屁や便意の気配があっても、他人目をはばかって我慢したりしているうちに便秘癖がつき、大切な排便作用に支障をきたすことになる例が多いので、便意を催したらなるべく自然にしたがうよう努めなければいけない。そうでないと、腸の中に溜まった有害なガスや代謝産物が、不快な神経症状をおこしたり、いろいろな病気の原因になるおそれすらある。とくに近ごろのように肉食や甘味料の多い食物の残滓は、従来の白米に野菜、豆、豆腐類の和食のそれと違って、有害な物質が多いので注意したいものである。
便通というものは、旅行や異なった環境では、とかくつきにくい。そこで、平素から一定時間にできるような習慣をつくり、条件反射によって便意を催すように努力しよう。寒いときなどは脳血圧をおこすおそれもあるので、無理に力むことのないようにしたい。
早朝、気象と同時に、冷たい水や牛乳を飲むのも便秘を防ぐのに大切だが、平素から電解イオン水《還元水》を飲んでいる人は、不思議なくらい快便がある。周知のように、快食、快眠、快便は健康の基。頑固な便秘があれば、腸の狭窄やイレウス症状の有無などをくわしくしらべてもらって、鼓腸や痔などが起こらぬよう心がけたいものである。

《還元水》 糖尿病にイオン水が著効

糖尿病は腎臓のランゲルハンス島でできるインシュリンが少ないか、または、このインシュリンを破壊する物質が血中にあらわれ、そのため血液中の糖分ガエネルギーとして利用できなくなる病気のことである。このため、他の栄養素の代謝までそば杖をくって異常をきたすので何をしても疲れやすく、また、のどが渇いて、むやみと水が欲しくなり、多尿、性欲減退、指先のしびれ、神経痛などの症状をひきおこしたりする。じつに厄介な病気といわなければならない。 糖尿病は多くは遺伝によるものとされているが、日本人の場合、糖質の米を主食として、おいしいからといって食べすぎたり、そのうえ、砂糖や甘味料を摂りすぎれば当然多発するし、運動不測などで肥りすぎればなおさらかかりやすくなる。
重症ともなると、昏睡を起こして死亡する危険な病気だが、幸い内服薬にも良いものがあり(ただし、低血糖事故を起こすおそれのある薬もあるので要注意)また、インシュリンの注射によって、その危険が救われるようになったのはうれしい限りだ。
むしろ怖いのは、この病気が引き金となって、余病を併発することである。とくに動脈硬化をおこして脳軟化症や狭心症、心筋梗塞、網膜症や腎臓病でたおれる人が多い。
ところで、糖尿病の根治薬というのは、今のところはないのが現状だが、その療法としては主治医の指導によって生活を規制し、かつ正しい食事療法をおこなうことが何より大切である。
糖尿病については他の専門書にゆずるが、大まかにいって、糖質の米やパン等の主食は控え目にし、たんぱく質を比較的多くというのが従来の考え方だ。標準体重60キロの人として、総カロリーを1,800におさえ、野菜のようなミネラルやビタミンが多く、カロリーの少ないものをたくさん食べるようにする。また、糖分を廃して代用甘味料を与えるのが無難である。アルコール類は極力避けるのが常道であろう。
このさい、懸念されるのは動物性たんぱく質の代謝産物によるアチドージスだが、これを中和して防止する意味でも、電解水を服用することはたいへん意味のあることだ。私は、はなはだしい重症でないかぎり、適当な運動を怠らぬようにし、そのうえ、積極的に電解イオン水《還元水》を服用させ、インシュリン注射に頼っていた患者をじょじょに慣らして、見事に立ち直らせた治験例をしばしば経験している。糖尿病患者には、自身をもってこのイオン水を用いることにしている。
なお、糖尿病に豆乳を阿多くぇ手好転した治験例もあるから、試みてみるのもよい。アルカリ性の豆乳は、アチドージスを防ぐためにも大切なものと考えられるからである。

《還元水》 赤ちゃんの消化不良症に

乳幼児、とくに人口栄養児に多いのが消化不良症である。寝冷えや感冒などのために胃腸の消化力が弱っているのに、粉ミルクが濃すぎるとか、量が多いとか、砂糖を加えすぎたとか、あるいは泣いたり、ぐずついたりするため、隣近所をはばかって、時間におかまいなく粉ミルクを与えたりなどの不注意が原因で、不消化な下痢便となって発病する場合が多い。
このようなときには、授乳間隔を四時間以上にし(ただし、脱水症状を防ぐため、湯冷ましや番茶のごくうすいのを絶えず与える)、かつ、粉ミルクの濃度も思い切って薄目に調整し、胃腸の消化能力の回復を見はからって、じょじょにもとに戻す。栄養に気をとられて時間もかまわず吐いたり、泣いたりしてもミルクを与えるから、下痢の回数もふえ、粘液や白いブツブツまじりの緑便をだして、発熱、不機嫌、食欲不振、脱水症状などを呈することが多いのである。
消化不良は下痢便をともなうので、栄養障害が著しく、授乳や看護について専門医の指導に頼る必要がある。熱がないからといって、けっして軽視してはいけない。
なお、牛乳不耐症や牛乳アレルギーの乳幼児には、豆乳に変えるのも一つの方法である。また、電解イオン水《還元水》を飲ませると、症状が好転する例が多いので、ぜひ試みてみるべきであろう。下痢便のためのオシメかぶれには電解イオン水《還元水》の酸性液で幹部を湿布すると著効をあらわす。まさに妙薬というべきである。

《還元水》 ぜんそく体質を治す

ぜんそくは、だいたい遺伝によるもので、ことに「隔世遺伝」といて、父方、または母方の祖父、祖母の中にぜんそくもちの人がいるものだ。しかし、ぜんそくといっても、ひどく重症の人から、ほとんど気づかれない程度の軽症の人までいろいろあり、発作の原因もまたさまざまである。
一番多いのが、やはりカゼを引いたり、アンギーナ、扁桃炎、上気道炎に併発する場合である。だから気候の変わり目や、急に寒くなるころともなると、そろそろ警戒が必要になる。
つぎに、特別な食べ物や塵埃、花粉、香料などが、アレルゲンとなって発作をおこす場合もわりと多い。四日市ぜんそく、川崎ぜんそくなどのように大気汚染も有名である。最近はこうした自動車の排気ガス、工場の煙突の煙などによる公害ぜんそくが多発し、大きな社会問題とさえなっている。
厄介なことに、ぜんそくの発作は日中よりも夜間に増悪することが多く、そのため家族みんなが寝不足になってしまう。また患者は食欲不振や栄養不良に陥りやすく、重症社は絶えず発作をくりかえし、そのつど呼吸困難となり、はたで見る目もつらいものである。遺伝性のものは、17~8歳の思春期ごろまでに治しておかないと一生うきまとうといわれているから、改質の改善が重要な課題となっている。
治療薬としては、アドレナリン、エフェドリン、その他、気管支拡張剤や鎮咳キョ(口偏に去ると書く)痰剤など、いろいろ良薬もあるが、いずれも対症療法の一時しのぎで、根治薬とはいえないのが欠点だ。
ぜんそくの人はアレルギー性で、かつ酸性体質者が多い。したがって、電解イオン水《還元水》を平素から飲み続けて、弱アルカリ性体質に改善しなければならない。発作がおこってから、医者よ、薬よと騒ぎ立てるのは、あまり感心したことではない。
私はふだんからイオン水を用いて、ぜんそくの症状や発作を消失、もしくは軽減させ、おかげで全治や軽快にこぎつけた多くの治験例をもっている。とくに重症患者には、ぜひ電解イオン水《還元水》を試みるようおすすめしたい。
なお、これまでにも何度か述べてきたが、正しい食生活は、この病気の治療や予防の基礎づくりとして大切であることはいうまでもない。

《還元水》 ジンマシンと湿疹をイオン水で完治

ジンマシンも湿疹もアレルギー性疾患の一つであり、その発生の機序(からくり)については諸説あって、いまであ定説がない。
ヒスタミンの遊離とか、アセチルコリンなどといわれているが、とくにそれらがすべての原因でもなさそうだ。おもに魚や肉、卵料理などがアレルゲンとなって発生するが、人によってはイカやタコ、貝類、はては、そば山芋などを食べてできる場合もかなり見うけられるのである。
これらの症状に効ヒスタミン剤を使ってもなかなか治らなかったり、またカルシウムの静脈注射で好転して全治したようにみえても、なおかつ後を引いて、ときどき症状が出てくることがあるからだ。こうなると、やはり体質的なものを改善しないかぎり感知するのはむずかしいということになる。
先に電解イオン水《還元水》研究のきっかけの話を述べたことこでもふれたが、私の知人は長いあいだジンマシンと湿疹に悩まされていた。あらyる専門家の門をたたいてホルモン剤や他のいろろな注射などの治療を受けたのだが、一考に根治の気配がなく、かゆさと寝不足のためヘトヘトとなって、気も転倒するばかりの苦しさに堪えかねていた。ところが、ふとした縁から電解イオン水《還元水》を飲むようになり、おかげで症状好転の兆しが出たので、にわかに希望がわき、頼みの綱と思ってつづけたところ、ついにジンマシンと湿疹の責め苦から完全に抜け出して、全治のよろこびにひたったのである。
この話は、たいへん大切なことを示唆している。いいかえれば、昔からジンマシンや湿疹によく効くカルシウムの静脈注射にも優る何ものかが、電解イオン水《還元水》の中に含まれている、という理屈がなりたつ。
それは、電解イオン水《還元水》が、活性の強い生きた水として吸収もよく、その働きが血清中のカルシウム・イオンの低下を防止し、血液やその他、組織細胞の新陳代謝に強力に作用したとみなしても、けっして不思議ではない。まして内服に用いるカルシウム剤とは、まるで効力がケタはずれに違う。
そのうえ、電解イオン水《還元水》のもつ効力は、カルシウム・イオンだけのものではなく、そのほかにいろいろなミネラルが溶け込んでいて協力し、いわゆる相乗作用や電気エネルギー等があると考えるのが妥当であり、臨床の実際を知るものとしては当然の帰結というべきであろう。その証拠としては、後で述べる甲状腺欠落症にアルカリ液を内用シタリ、ヤケドに酸性液を外用して著効があがっているという実例からも明らかである。
さて、ジンマシンも湿疹も同じようにかゆさがつきもの。ことにジンマシンは全身いたるところにできて、気が狂いそうになることもしばしばだ。私も、かつては軽いジンマシンをもっていただけに、その苦しみや辛さがよくわかる。
この場合、局所の塗布薬や副腎皮質ホルモン剤の注射なども一時的にはやむを得ないが、やはり相手は病の根である体質にあるのだから、正しい食生活の指導を受けたうえで、電解イオン水《還元水》の飲む量をしだいにふやしていく。病状によってもちがうが、一日1,000~1,500ccを連用すること。こうすれば、著しい効果がある。
ところで、掻きこわし等の傷には、酸性液を塗ったり、湿布すれば、かゆみも軽くなるので利用してみるとよい。やたらに強力なかゆみ止めやホルモン剤の注射に頼って食養生を怠ることは、ややもすると副作用などの薬害をこうむるおそれがあることを忘れてはいけない。

《還元水》 急性腎炎と慢性腎炎にも

急性の腎炎はカゼや扁桃炎に併発する場合が多いので、私はことに扁桃炎の子どもを診察したときには、必ず腎臓のことを気づかい、食塩と卵や肉などのたんぱく質に気をつけるよう、食養生を厳重に指導することにしている。
もしもカゼなどの熱が引いた後に下まぶたが腫れ、顔がなんとなく腫れぼったくむくんでいて、尿の尿の回数も少なく、たまに血尿があったり、食欲や元気のないようなことがあれば、尿の検査など、改めて精密検査を受けなければならない。これを放置しておくと、血圧がだんだん高くなったりして、動悸や目まい、心臓衰弱などをおこし、治りにくい慢性腎臓病に移行することになるからである。
急性腎炎の治療で何よりも大切なことは、前にも述べたとおり食養生である。身体を暖かく安静にして、牛乳や豆乳、豆腐などの軽い食事をとることにし、動物性たんぱくや刺激の強いとうがらし、わさび、こしょう、しょうが、などの香辛料および塩気などは極力避けるようにする。無塩しょう油を用いるのもよいが、症状が軽快するにつれてすぐに飽きてしまい、その反動として塩気をひどく要求するようになるので、私は、米飯に黄粉をかけて食べさせたあと、しめくくりとして、小指の先ほどのごく少量の塩をなめさせることにしている。
なそ、腎臓に負担をかける水分は極力制限すべきであることはいうまでもないが、電解イオン水《還元水》は強心利尿作用が強く、そのため排尿量がふえていくので、これに見合ったイオン水をしだいに増量していく。こうすると症状がとみに好転する例が多いので、医師の指導を受けながらぜひ試みるべきだろう。
とくに慢性の腎臓炎の場合は、これといって根治薬があるわけではないので、心臓が弱ったり、厳禁する向きもあるようだが、最初に制限量の範囲内で飲みはじめ、尿量がふえて強心利尿の兆しがあらわれたら、しだいに増量していけば、意外に早く効を奏するので心配は無用だ。

《還元水》 外用液を上手に使おう

水を電気分解するさい、陽極に集まった酸性液はアストリンゼンとして飲まずに外用に使われている。この外用液は、胃病に希塩酸を用いるように、胃痛のさいなどに使う人もあるようだが、これは例外であって、酸性液はやはり外用として熱傷、ヤケド、口内炎、湿疹、その他、皮膚や粘膜の炎症性疾患、美容などに著効を奏するものである。
外用液の効果はだれがみても症状や経過が一目でわかるので、とくに熱傷やヤケド、口内炎などでは、その鎮痛作用や消炎作用が著効を奏し、しかも治療日数がたいへん短縮され、傷あとも全く残さないので、素人目にもよく効果がわかる。安心して使えるばかりでなく、あの熱傷やヤケドのはげしい痛みが、わずか二十分くらいでたいていの場合は消えてします。患者にとってはこのうえない救いといえよう。
ことに乳幼児の口内炎やオシメかぶれなどの消炎、鎮痛にいたっては、目をみはるものがあり、実際に扱った人でないと、とても知ることのできない“偉効”である。

《還元水》 公害と大気汚染

「公害」という熟語は、なかなかにうがった言葉である。私たちをとりまく自然環境の中で、空気、水、日光は、健康保全上---生きていくために、いずれ劣らぬ大切なものだ。
なかでも空気は、呼吸するために片時も欠くことができない。これが汚染されて有害物質を含むとなれば、当然、健康を害し、いろいろな病気のもととなり、寿命を縮めることにもなるので、事はきわめて重大である。しかも人間以外の動植物にまで影響を及ぼし、被害甚大とあっては、まさに「公害」というべきであろう。
ところで、多数の人が密集して生活する都会地では、古くから駅、公会堂、劇場、映画館、デパート、地下街などで、炭酸ガスや一酸化炭素などの害を防ぐため換気を必要とし、衛生法規や適当な対策と配慮がおこなわれたものだが、戦後生産力の異常な発展にともなって、煙突や自動車などの排気ガスによる大気汚染がにわかに増大し、注目を浴びるようになった。
たとえば「四日市ぜんそく」や「川崎ぜんそく」などと騒がれ、杉並の高校や牛込柳町、環状七号線その他の場所でも、工場や自動車の排気ガスによる大気汚染が問題となり、公害の恐ろしさがようやくクローズアップされるようになった。政府の協力を得て各自治体でも、その対策として生活環境を守るための環境基準を示して、規制の強化を打ち出すようになったのは最近著しい特徴である。
参考までに、汚染物質としておもなものをあげると、つぎの通り。
*亜硫酸ガス=工場やビル街で、重油などの硫黄を含んだ燃料が燃焼するさに発生するガスで、人体ばかりでなく、動植物にも危害を加える有害な汚染物質。
*窒素酸化物=自動車の排気ガスに含まれる有害なものだが、これに太陽紫外線が作用すると、光化学反応を起こしてオキシダントとなり、いわゆる光化学スモッグ被害をもたらし、しばしば家庭用のガス中毒騒ぎでもわかるように、猛毒で、血液中のメモグロビンと結合して一酸化炭素ヘモグロビンとなり、酸素欠乏症をきたす血液毒。
これら大気汚染物質による汚染状況は、各種の規制によって減少しつつあるようだが、光化学スモッグ被害をもたらすオキシダント濃度は、けっして好転したとはいえない。とくに炎暑の季節に入ると相変わらず警報が出され、老人や子供たちの外歩きや学童の楽しいプール遊びなどに支障をきたす場合が多く、より一層の規制と効果のある対策が望まれる。
なお、大気や食品の公害に対する電解イオン水《還元水》の効用については、残念ながらまだ解明されていない。ただし大気汚染の公害によるぜんそくに対しては、体質を改善したうえでの著効が認められ、私の治験例にもあげてある。

《還元水》 自然食について

公害問題がやかましくなって以来、自然食についての関心がにわかに高まり、全国の販売店はその数約二千軒、毎年約30%の増加を示し、それにつれて需要者の数も年々増加の一途をたどっているのが現状である。
考えてみると、私たちの食べ物に有毒物質が付着したり、滲みこんでいたりしたのでは、安閑としているわけにはいかない。いきおい、公害などの汚染を免れた自然食品を求めるのは当然のことといえる。
じっさい店頭に飾られた食料品について吟味してみても、ほとんど自然の姿のものはないといってよい。主食の白米を筆頭に、麦、小麦粉、豆、雑穀、芋類および副食の肉、魚介類や野菜、果物、海藻類、それに味噌、しょう油、酒、煮物、佃煮類にいたるまで、なんらかの形で加工され、自然の姿を失って、その天与の栄養と風味をなくしていることに購入する人は気づくであろう。
とりわけ、添加もしくは汚染された毒物の許容量については、その規制を強く要望するのも理の当然である。
元来、食品衛生法によると、食料品の名称、製造社名、所在地、年月日、使用添加物名などの表示が義務づけられているにもかかわらず、その約半数が不安全なものとなっているようである。こんなことでは、消費者にとって判断の基準がないに等しい。
そこで物価高のご時世とはいえ、多少高くとも、つい、子どもや家族の安全のため、自衛上、自然食をもとめることになるわけだ。
ところが「自然食品」と銘うった中にも、往々にして、まがいものが便乗したりして、素人目には見分けがつかず、ニセものをつかまされることがある。
そこで、たとえば野菜などの場合、農薬や化学肥料を使用しないで、有機農法によって、ていねいに栽培し、苦心して生産したものを市場にだすことになるのだが、その価値を認めて公正な価格の自然食品として、はっきり明示する方法をこうじ、生産者ならびに消費者の保護をするころが当局に強く要望される。
一方、消費者としても、カラフルな着色剤使用の食品に惑わされることなく、とくに甘味飲料、その他、見た目にきれいで、加工度も高く、添加物の多いものなどを、むやみに欲しがったり、手出ししないよう、子どものしつけ教室にも注意し、不買によって店頭からいかさまものの一掃をはかるのが生活の知恵である。
いずれにせよ、自然食は保険、長寿のためにも大切なものだから。つとめて摂るように心がけたい。

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