逆浸透膜方式(R.O)の純水機は悪い商品ではないが、販売方法に問題があることが多い

悪徳業者のインチキ実験

過去何度も摘発されている手口にも関わらず、まだまだ多くの人たちが惑わされているようです。そこでまずその手口からご紹介しましょう。

逆浸透膜方式浄水器の実験
  1. 電極棒が二本付いた器具をコップに入れた水の中にいれる。
  2. 電源スイッチを入れ、しばらく待つ。
  3. 「このアルカリイオン水(客宅で使用している浄水機の水)が汚染されていたらヘドロみたいに見えるものが浮いてきます。」
  4. 「○色の藻みたいなのが出てきましたね。これが農薬です。」
  5. 「○色の部分は発ガン物質が出てきました。」
  6. 「こんな汚染された汚い水を飲んでいると近い内にガンに罹ってしまいますよ。」
  7. 「今度は逆浸透膜浄水機でろ過した水で実験してみましょう。」
  8. 「いくら待っても何も出てきませんね。安全な水だと言えます。」
  9. 「今使っている浄水機をすぐに処分してこの逆浸透膜浄水機に変えましょう。」
皆さんはどこにインチキがあるかわかりましたか?

インチキを見破るには以下の知識が必要です。
  • 水(H2O)そのものは電気を通さない。
  • 電極棒に使用されている材質に違いがある。
  • 蒸留水以外、ミネラルウォーター、湧水、浄水機の水は電気を通す。
  • 電極間に電流が発生するとイオン化現象を起こす。
すなわち、逆浸透膜方式(R.O.)の浄水機で処理された水は純水に近くなっているため電気を通さない。このため水が濁ることがない。しかし、有益なカルシウム、マグネシウムなどのミネラルもなくなっているので何ら益(利点)のない水である。ちなみにこの水で調理すると味は低下する。

上記以外の水で実験した場合は、電気を通すため何らかの変化を呈する。その原因は電極に使用されている金属に秘密がある。二本の電極はそれぞれ材質が異なり、鉄とアルミニウムでできている。なぜ違う金属を使用してるのか。それは、イオン化傾向に有意な差をつけるためである。すなわち、メッキの原理で金属が水中に解け出やすくしているのである。

結 論:ヘドロ状に見えるのは使用した電極の金属がイオン化し水中に解け出たものである。
従って、水中に含まれる成分によって若干の色の変化があるのは水にとっての不純物(カルシウム等の有用ミネラルを含みます)の溶解量、及びバランスに相違があるからで、『汚染された水』とは言えず、R.O.方式で処理した電気を通さない〈通しにくい〉水が『安全な水』ではないことに注意されたい。

又、商品化されている「逆浸透膜浄水器」には3種類程度のカートリッジが内蔵されていますが、純粋化した後に「一般に使用されている浄水器のカートリッジを通して給水されます。
即ち、「電気を通さない水」にした後に「電気を通す水」にすることになります。

水道局でも警告しています

*商品自体は悪くないにも関わらず、販売手法・説明に問題があります。

各種浄水機にはそれぞれ利点があり、短所があります。
 目的の用途に一番合う機器を選択する目を持ちましょう。

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